真夏の住宅街を鮮やかに彩るノウゼンカズラ。
ラッパ型の花が風に揺れる姿は美しく、「庭に植えてみたい」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、ノウゼンカズラは「植えてはいけない植物」としても知られており、安易に庭に取り入れると後悔するケースも少なくありません。
本記事では、ノウゼンカズラを植えてはいけないとされる理由や、管理の注意点、駆除方法について詳しく解説します。
ノウゼンカズラを植えてはいけない理由とは?
ノウゼンカズラを庭に植えてはいけない理由、植える際に注意すべき毒性・外壁への影響・繁殖力・駆除の困難さ・縁起に関する言い伝えなど、植える前に知っておきたいリスクとその対処法をご紹介します。
毒性があるって本当?
かつてはノウゼンカズラに強い毒性があると信じられていましたが、現在では明確な毒性は確認されていません。
ただし、蜜や樹液にかぶれる方もおり、肌の弱い人は注意が必要です。
手入れをする際は手袋を使用するなど、直接触れない工夫をしましょう。
気根が外壁や塀を傷つける
ノウゼンカズラの最大の問題点は「気根」です。
つるから伸びるこの吸盤のような根は、壁や塀にしっかりと張り付き、外壁を深く傷つける恐れがあります。
一度張り付くと完全に取り除くのは困難で、外壁の塗装をしてもデコボコが残ることもあります。
つる性で生長も早く、気づかないうちに屋根や電線にまで伸びる例も報告されています。
家の美観や安全性を守るためにも、植える場所には慎重さが求められます。
繁殖力が非常に高い
ノウゼンカズラは地下茎を通じてどんどん新芽を出し、近隣の庭や公共のスペースにまで根を広げることがあります。
植えていないはずの場所から芽が出てくる、ということも。
特に住宅地では、ご近所トラブルの原因にもなりかねません。
さらに種ができるため、風に乗って広範囲に拡散する可能性もあります。
適切な剪定や管理を怠ると、一気に手がつけられなくなります。
駆除が非常に困難
ノウゼンカズラは地上部を切っても、地下茎が生きていれば再び芽を出します。
根を完全に取り除くのは非常に難しく、1メートル以上掘り返す必要がある場合も。
除草剤を使う場合は、浸透移行性の薬剤を葉に塗布して、根まで薬を届かせる方法が効果的ですが、1回では効かず、何度も繰り返す必要があります。
また、主枝から離れた「子ノウゼンカズラ」にも個別に処理が必要です。
鉢植えでも油断できない
「鉢植えなら安全」と思うかもしれませんが、ノウゼンカズラは鉢穴から根を伸ばして地面に根付くことがあり、知らぬ間に地植え状態になります。
また、つるが伸びて壁を這い登るケースもあり、鉢植えでも管理には十分な注意が必要です。

縁起が悪いという言い伝えも
ノウゼンカズラの花言葉は一般的に「栄光」「名声」「女性の愛」など、ポジティブな意味が知られていて、縁起が悪い意味合いはありません。
ただ、ノウゼンカズラはその花色や花の落ち方から、縁起が悪いとされることもあります。
- 燃えるようなオレンジ色が「火」を連想させ、火事を招くとされる迷信
- 花が丸ごと落ちる様子が打ち首を連想させるという説
気になる方は、花色の異なる品種(黄色やピンク)を選ぶと安心です。
ピンクノウゼンカズラは別の植物
なお、「ピンクノウゼンカズラ」として販売されているものは、実はノウゼンカズラとは属が異なる別の植物です。
ピンクのものは気根を出して壁を這うことはなく、寒さに弱いため屋外では冬越しが難しい特徴があります。
ノウゼンカズラを育てるなら慎重に
ノウゼンカズラは暑さや寒さ、病害虫に強い優れた植物で、正しく管理すれば夏の庭を華やかにしてくれます。
花言葉も「名誉」「栄光」「名声」など前向きな意味が込められており、決して悪い植物ではありません。
ただ、その強すぎる生命力と繁殖力、建物への影響の大きさから、安易に庭へ植えることはおすすめできません。
植えるならば、プランター栽培と剪定による徹底管理を前提としましょう。

ノウゼンカズラを植えてはいけない理由とは?縁起が悪い?まとめ
ノウゼンカズラは見た目こそ美しいものの、気根による外壁の損傷、繁殖力の強さ、ご近所トラブルのリスク、そして駆除の難しさなど、多くの課題を抱えた植物です。
植える前には十分に調べ、必要な対策を講じたうえで導入することが大切です。

